Love Box:)

[a warped heart]








わかっていた、本当は最初から。

あの暑い夏の日―――。

初めて視線を交わしたあの日から。

インテュイションってやつがあたしの中で一瞬にして頭を擡げていたってことくらい、初めっからわかっていた。




きっとそれは本能とか、運命とか、フィーリングだとか、

言い換える言葉は吐いて捨てる程あるんだろうけれど




「みち、る」


あたしを求める掠れたその声を手に入れて、食道から胃にかけて温かいものが流れる反面

背筋に悪寒じみたものが疾るあたしは欲深くて。




「みち、る」


ああ、こんなことなら

何もかも始めなければ良かった、なんて。




「好き、だよ」


やめてよ




(…それを言うのだけは、勘弁してよ、たっちゃん)





――――だって終わってしまうじゃない、







 第2話

 [a warped heart]

 歪んだ恋心









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