Love Box:)
君がS極ならば俺もS極でありたいしN極だったとしても然りだ。
……あぁ、それじゃあ互いに引き合わないじゃないか。
それでも君と俺は共にいるべきだと思うんだ。
君の一挙一動がこの10年、俺の心を操っていたよ。
まるで心臓を抉りとられて握られているみたいに。
「……半分だった男か」
そう、その通りだ。
でもねみちる、君だって俺の半分だった女なんだ。
心臓を交換しあっているように必要不可欠な存在なんだ。
まるで片割れ、分身、体の一部、もはや全部。
(…情けねー、)
こうやって改まって考えてみると情けなさすぎて自嘲もでない。
だけどきっと俺がいけなかったんだ。
気づいていたのに。みちるの違和感に。
それでも俺には自信があったんだ。
みちる、君がぜったいに俺から離れていかないっていう自信が。