もしも雪なら
その日の仕事は夜遅くまで立て込んだ。
自宅に帰り、程良い疲れにそのまま自室の布団へダイブしたかったが、風呂に向かう。
久しぶりの長湯に眠気が襲ってきて…
気付けば黄色いアヒルがキスしていた。
そのアヒルとランデブーすることもなく風呂から脱出し、朝の行程をしたあとで冷蔵庫からビールを取り出す。
そのまま自室に入り、パソコンを立ち上げてネットサーフィンを始める。
今日は寝れそうだな。
時計を見るとまだ10時。
12時には寝よう。そう決めて再びネットサーフィンをする。
約2時間、何をしようか…
好きなDVDを観るには時間オーバーだし、CDを聴いても時間は余るしな…
そう考えながら、Googleで有名人や動物なんかを検索していた。
段々と検索したい物が減って、
ふと思い出した名前を入力してみる
カーソルを合わせ、ボタンをクリックした時、携帯が鳴った。
「誰だよ…」
画面に表示された名前
掛けて来るはずのない相手に息を飲み込んでボタンを押す。
「もしもし?」