もしも雪なら

「そなのか…」


「うん」



納得出来るような、出来ないような、なんとも言えない気分。

確かに、天花の背中には跡形もない。
ないと言うより、そんな物が生えてくるのか?と疑問になりそうなくらい、普通の背中をしている。


もしかしたら
俺は騙されてるのかもしれない…

独身だし、彼女居ないし、まぁまぁ金もあるし

それに、よく見れば天花は可愛い。
想像していた天使とは似ても似つかないけど…


まぁ、騙そうとしても自分は騙されない自信はある。
なんと言っても相手は非現実的な生き物だ。





「お前さ、何しに来たの?」


「んー?来たんじゃないよ。落とされたの」



取りあえず、回転し始めた頭を使って整理しよう。



「誰にだよ…、つか、落とされたとか殺人だろ。いや、違うか」


「うん。落とされたは違う。正確には配属された。かな」


「で、俺がその配属先?」


「うん。そうだよ。だから、ガクがうちの事を不満でも、次の配属が決まるまで、違う天使にするのは無理だよ」


「あ、そう…」
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