じゃあさ、俺が教えてやるよ。
偽りのウソ。
蝉の音が煩く、気温も高くなった7月のある日。
仕事が久々の休みで、部屋で一人のんびりしている。
そんな時、突然携帯が鳴った。
相手は、---森。
「兄貴、今家に居る?」
「ああ。どうかしたのか?」
「ちょっと話したいことがあるんだけど、今近くに居るんだわ。今から行く」
一方的に電話は切られ、俺は思わず部屋を見渡した。
ここに、柚の物は何もない。
今、森が来ても何の問題もない。
数分後、チャイムが鳴り、森が来た…。