微弱でも届くこの想い
love…?
私には衝撃の事だった。
まさか、こうなるとは誰が予想できた?
そう、私は知らない男にその男の家であろう家に
連れ込まれた……。
その男は乱暴に私の服を掻き乱す。
声が……出ない…。怖い……っ!
すると、家の鍵が掛かっていたのかガチャガチャと
ドアノブを回す音がする…。
誰……??誰でもいいから…助けてっ!
私の頭からすごい音がした。
ドカッッッ!!!!!
ぇ……?
私に覆いかぶさっていた男はその音に驚き
私の体を這っていた手は緩んだ。
すると、その男が叫んだ。
「何すんだよ!!!!てめぇ!!!」
低い声がオンボロアパートに響く。
「何すんだよじゃねーだろてめぇ…!」
…ぇ?
聞き覚えのある声に私は驚く。
後ろを振り返ってみると、そこに居たのは…
「うちの大切なバイトさんに何してくれてるのかな?」
「しらねぇーなー。てめぇには関係のねぇ事だよ」
「酒井さん…?酒井さんなんですか…?」
私は小さな声で震えながら言った。
「安井さん…もう大丈夫だからね」
私には正義のヒーローに見えた…。
「ちょっと目つむっててね、こわくないからね」
私は言われるがまま目をつむった。
すると、低い声が聞こえてその後鈍い音が
聞こえてきた…。私は怖くてただただ目をつむっていた。
「安井さん?もう大丈夫。まだ目を開けないで。そのまま
外に行こうね」
目をつむったまま、酒井さんに手を引かれて外に出た。
「はい、安井さん。温い物でも飲んで落ち着こうね。
落ち着くまでここに居るからね」
思えばそれが恋の始まりだったのかもしれない