イマージョン
自分の身長よりも高さがあって、外から見たら部屋が全部見える位に大きな窓でビール片手に全裸で街を見下ろす。建物は大小のガラス玉の様に色とりどりしいて、それぞれ明るさが違う光を放っている。22階の、この部屋を異空間として、朝が来て太陽が昇ったら22階よりも高いい位置に有る太陽は、強い熱を放ってガラス玉を溶かし、街は太陽だけの光りに包まれる。雨が降れば、酸がガラス玉を溶かす。そしてまた残った欠片が集まり再生し、そうやって宇宙の星星は日々生まれて死んでいく事をやめない。22階の異空間から私はそれを傍観している。何に打たれても当たり前に死なない、何にも染まらない所を見習わなくてはいけないと傍観者でいながら思った。私は浅倉とか舞などの低レベルな人間ごときに気持ちは揺らがない。もう感情など無い。ミランさんとか多田に抱かれても何も感じはしない。向こうが逢いたいと言うから逢う。相手が私のスイッチを押すだけ。流れ作業に身を任せているだけ。