私だけの…

俺が夜、女と歩いているとき。


雅は俺を見て笑った。



「おい、今何で笑った?」


俺は雅の目の前に立った。



「あんた、この女のこと好きじゃねぇだろ。」


「んでだよ。」


「昨日は違う女と歩いてたろ。」


クスッと笑う雅。



「ちょっと面貸せや。」






俺は女を置きざりにして、雅と路地裏に入った。

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