私だけの…
どうしよう…。
輝斗が総理の孫ってバレてしまったら‥もうどうしようもできない。
総理にだって傷がつく。
市民からの信用が第一の総理。
孫が街で有名な不良だってバレたら…。
輝斗は舌打ちをして、私の腕を引いた。
二人で屋上に上がった。
輝斗は大きなため息を零し、地面に座った。
「輝斗‥。」
「まだ大丈夫だ。じいちゃんのことはバレてねぇ。」
「‥うん。」
「でも、しばらく緊張が続くな。」
「…。」