私だけの…

「ちっ‥違うよ!!輝斗がカツラを被ってたのは、喧嘩が起こらないようにするため!!」


私は思わずそう叫んでいた。



「はっ!!」


女子は笑いながら私の目の前にきた。


「本当。ルキトがこの学園に通ってるって知られたら、この学園にきて喧嘩を起こしかねない。そうなると、輝斗は学園から処分を受ける。だから被ってただけ!!」


「…。」



私は女子を睨んだ。






緊張が走る。


背筋にはじっとりと汗が流れる。




「市川くんは総理の孫よ!!」



「っ…どこに根拠があって言ってるの!?」


負けない。負けたらダメ。







絶対に。
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