私だけの…
いよいよ始まった入学式。

私はドキドキして目が泳ぐ。

長い長い、学長や来賓の挨拶。

私は全く頭に入ってこない。

斜め前に座る雅の後ろ姿を見ていたら、雅が振り返った。

そして口パクで「大丈夫」と言った。

私は少しホッとした。

――――――――――
―――――…

「お疲れ。」

「うん。」

式を終え、雅と教室に向かった。

適当な席に座って雅と話しているとき。

教室にいるみんなが騒がしい。

てか、廊下からも…。

「あっ!!こっち見た!!」

「やばーい!かっこいい!!」

あー雅のこと。はは…。
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