私だけの…


「でもね、それより前から別れは切り出されてたんだ。」

「っ!!」

雅と輝斗は冷静に聞いている。

私は驚きの連発なのに。

「哲が変わったのは中3の頃。毎晩のように夜の街に消えて行った。」

「もしかして…。」

輝斗は何かわかったように微笑んだ。


「何かわかったの?」

「なぁ、真由、隼人さんの事故は哲さんは…?」

「えぇ、知ってる。新聞は毎日読んでたから。その記事を見たときの哲は怖いくらい笑ってた。」

「「っっ!!!」」

「ビンゴだな。」

輝斗は立ち上がった。

「どういうこと?」

私は輝斗を見上げた。

「瑠奈を好きなのは哲さんの方だよ。矢野は利用されてるだけ。」


「「えっ!!??」」

私と真由の声が重なった。

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