私だけの…
どうして私の名前をっ!?
「ふっ、なかなか、いい体してるね。」
おっさんは私を上から下まで舐めるように見た。
背中がゾクッとした。
矢野のときのような、嫌な予感がする。
「失礼します。」
私はおっさんの隣に座った。
仕事仕事仕事…。
自分に言い聞かせるように頭の中で繰り返した。
「君、哲を知っているかい?」
「えっ…!?」
私はおっさんを見た。おっさんの目線は私の胸元にある。
「ちょっと出ようか?」
「えっ!?」
おっさんは私の手を引き、雅ママのところに来た。
「ママ、ちょっとこの子借りるよ。」
ニヤッと笑うおっさん。
まずいよこの状況!!!
「三木社長!!困ります!!」
後ろから雅ママの声がしたが、おっさんは気にすることなく、私の手を引いた。
店を出て、ラブホ街を歩く。
私はドレスっていう派手な格好。
目立ちすぎる。
みんな振り返っていく。
そして高級そうなホテルに連れ込まれた。
部屋に入り、乱暴にベッドに投げられた。
ふかふかのベッドだから痛くはない。
「お前のせいで哲は…。」
おっさんは私に跨った。
両腕を掴まれ、私の顔のそばで固定された。
「いやっ!!」
「哲は君が好きでたまらなかった。」
「えっ…!?」
この人…哲さんのお父さん!?
「まさか、いきつけのキャバクラにいるとはね。」
ニヤッと笑うおっさん。
「いやっ!!!」
おっさんの口が私の首を這う。