私だけの…

入ってすぐ、輝斗と目が合った。

「遅い。」

だって…服選ぶのに時間がかかって、メイクもうまくできなくて…。

「それより、どうしたの?」

私は目を合わさず、カウンターに座った。

「瑠奈、こっち見ろって。」

「//////何でっ??」

「ふ~ん。」

う…。

輝斗はつまらなさそうに言った。




しばらく私は自分を落ち着かせるのに必死だった。








すると、新しい客が入ってきて、私のそばに座った。

その距離席一つ分。


「マスター久しぶり!!」

「マスター今日もかっこいいねぇ。」

女二人。年齢は22~3くらい。

「二人も可愛いじゃぁん。」

「きゃあ!マスターに言われると嬉しい!」




あっそ。




「そろそろマスターの名前教えてよぅ。」

甘ったるい声で輝斗に言い寄る女。



私はイライラマックス。


チェーンスモーカーになる。


もうイヤ…。


「名前はマスターだって。」

「きゃははぁ!!そんなウソ通用しないってぇ!!」





…イラッ…。






あんたに教えたくないことくらい気づけバカ。



< 69 / 226 >

この作品をシェア

pagetop