私だけの…
輝斗SIDE
俺は雅たちを置いて、走った。
マンションにはいねぇはず。
多分矢野だ。
瑠奈が危ない…!!
俺は街を走りまわった。
でもどこにもいない。
俺は瑠奈の親父さんに電話をした。
「あっ!!伊藤さん!!俺です!!」
「輝斗くんか?どうしたんだ?」
「実は――――――――――――」
俺は今の状況を連絡した。
嫌な予感がしたから。
親父さんに瑠奈のいるエリアを割り出してもらった。
でも…。
「電源を切ってるな…。電源を入れないと場所は特定できない。」
「そうですか…。あっ!!じゃあ、矢野のっ…矢野ひろしの家を教えて頂けませんか?」
「わかった、調べるから待っててくれ。」
「はい。お願いします。」
「矢野って子は同じ学園かい?」
「はい、そうです。」
電話を切り、俺は待つ間、街をもう少しまわった。