【短】HRの後に――



「生徒を下の名前で呼んだりしないし、ましてや目で追っかけたりしない。

自分が同い年だったら良かったのにって思ったのとか、
休み時間ずっと側にいてる男友達に嫉妬したのは初めてだ」



その言葉にキュッと胸が締め付けられた

先生がそんな風に思ってくれていたことなんて知らなかった


私は本当に馬鹿だ


こんなにも思ってくれてるのに

一瞬でも先生が酷い人なんじゃないかなんて考えて


本当に嫌になる



「歩、俺はお前が思ってる以上にお前の事好きだ。
誰よりも一番好きだ。
ずっと側にいたい」


あぁ、先生は今私が一番欲していた言葉を知っていたのかな?


不意打ちなんて卑怯だ

おかげでずっと我慢していた涙がポロポロ零れ落ちていく



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