高校四年生(ラジオドラマ化決定!)



駐禁でレッカー移動されないよう桐生美玲を連れて来るまでの時間、車内で留守番を頼まれた。


自分もついて行くと言えず、良い言い訳として待つ方を選択した。人はそんなすぐには変われないと自分自身で証明してしまったのが、酷く情けない。


待っている時間かなり長く感じた。気の遠くなるのが正にそうだ。


裏門に居たわけだから滅多に人は通らないが、少しの間、嘲笑うかのように吹く風の音がやけに耳に入る。


精神的な疲れと車内という狭い空間に1人だと、不思議なもので次第に風の音も慣れ睡魔が襲ってきた。


俺が目覚めた時は、彼女を連れ出した遷崎の姿があった。


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