高校四年生(ラジオドラマ化決定!)



「美玲に逢った時、学校止めさせるのに苦労した。最終的には納得してくれたが、学校が好きみたいでよ。手続きし易いオレの母校をよく調べたもんだ」


「血筋ってことですね」

「まあな。本当のオレ達の親を探すのも美玲の一番の目的だが、優先順位があるからな。記事では予め不信を誘う真実にしといた」


遷崎は俺に学校を再び通い直した方がいいと促した、対照的に妹の美玲には学校には通わせたくない。


イジメという理由だけでなく、特別な業界でなければ生きていきにくいと感じたからだった。


俺は生きていく仕事が出来れば特に拘りというか、夢が無かったからすんなり理解が出来たんだろう。他の奴なら身内と他人に対する違いに責め立てたりしたかもな。


「万が一美玲が新しく学校に通っていたら、オレは尚輝を利用するつもりだった。オレが尚輝の不当な不登校を解決させて、恩を着せ美玲を守って貰おうってな」


「だから覇気がない奴を選んだ」


「ああ」


気持ちいいぐらいハッキリ言ってくれるな。


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