高校四年生(ラジオドラマ化決定!)



利用すると言われても不思議と怒りはない。そもそも俺って、八つ当たりはあっても怒ったことってないな。


自分のことだけでなく他人のことでも。その後が面倒だからと思うからだろう。


「……おう出たか。サッパリしたな」


振り返るとタオルで髪をくしゅくしゅしてる、風呂上がりの桐生美玲が立っていた。


一瞬ドキッとした。俺や遷崎と同じシャンプーやボディーソープ使ってるのに、こんな良い香りするんだ。姉貴やお袋と全然違う、やっぱ同世代の女の子って悪くない。


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