高校四年生(ラジオドラマ化決定!)
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嗚咽しながら公園にある水道水の蛇口に手を回し、頭から勢いよく浴びる。
例年より早く梅雨明けした6月の半ば、昨日の天気予報通り最高30℃を軽く超える猛暑は、不登校で運動不足の俺の体力をいとも簡単に奪う。
軽い貧血を起こし熱中症になりかけた。
学校に半年ぶりに行くということは、頭の中で描いていた状況を容易く凌駕するほど俺の身体は恐怖の場所と捉えていた。
「……くそっ」
振り絞った言葉は覇気の欠片もない。
ただ学校に行くことが、こんなにも苦しいなんて、こんなにも情けない姿になるなんて思わなかった。
約10分、俺は流れる水に写る自分の顔を眺めていた。
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嗚咽しながら公園にある水道水の蛇口に手を回し、頭から勢いよく浴びる。
例年より早く梅雨明けした6月の半ば、昨日の天気予報通り最高30℃を軽く超える猛暑は、不登校で運動不足の俺の体力をいとも簡単に奪う。
軽い貧血を起こし熱中症になりかけた。
学校に半年ぶりに行くということは、頭の中で描いていた状況を容易く凌駕するほど俺の身体は恐怖の場所と捉えていた。
「……くそっ」
振り絞った言葉は覇気の欠片もない。
ただ学校に行くことが、こんなにも苦しいなんて、こんなにも情けない姿になるなんて思わなかった。
約10分、俺は流れる水に写る自分の顔を眺めていた。
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