高校四年生(ラジオドラマ化決定!)



「まあ余り詳しい事は理解に苦しむので、草壁先生にお任せしますが。あんなヒヨッコ刑事を警戒する意味あるんですかね」


草壁は善三の問いにギョロリと目の色を変える。

「オレサマは天災(才)ハッカーとして世界中の企業を手玉に取る寸前までいった。誰にも邪魔出来るアホ居なかったはずなんだよ、ヒック。前田の糞野郎さえ居なければ。あの野郎ゼッタイ絶対ぜったい潰してやらァァァ……ァァァウギィィィィ!!」



草壁は鬼の形相でパソコンのキーボードを奇声を発しながら連打する、かつての名人さながらのように。


「わ、悪かった、申し訳ない。とにかく仕事さえきちっとしてくれれば問題ないし、優遇するから頼みましたよ」


草壁麟太郎は自分の思い通りに事が進まないと奇声を発し、暴れ出す傾向がある。それが弱点2つ目であり、鬼才で奇妙な天災(才)と称される。

「フーフーッ……ヒック」


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