高校四年生(ラジオドラマ化決定!)



「もう君とは関わりを持ちたくないので連絡は本日限りで断ち切りたい」

そう桐生善三は光村に告げた。当然「何故だ、納得いく説明をしてくれ」と理由を光村は問い質す。


無実だと解っても一度騒ぎになれば、ジャーナリスト達は桐生善三のこれまでの交友関係を洗いざらい調べまくる。


“膿は潰さねばならない”


光村教頭は不倫や暴行騒動を最近引き起こし、善三の権力で難を逃れていた。善三自身も成り上がるまで光村の協力が欠かせなかったので、恩を返したつもりだ。


それをジャーナリストに嗅ぎ付けられたとしても、今までなら圧力で早急に解決出来た。しかし圧力に屈しない者も立ち上がり始めた。


膿である光村教頭を断ち切り潰す、善三が再びのし上がるには避けては通れない選択であった。


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