高校四年生(ラジオドラマ化決定!)



桐生善三屋敷邸内。

前田、柿田刑事が約1ヶ月の間ボディーガードとして会社まで送迎から身辺警護などこなす。


柿田刑事が不服な顔で後部座席のドアを開け、桐生善三を出迎える。


「おいおい、朝から機嫌悪いなぁ。カルシウム足りんぞ」


「けっ誰のせいだよ」


「ん?何か言ったかね」

「いーえ!」


桐生善三屋敷メディアルーム。


善三にハッカー能力を買われ雇われた天才ハッカー草壁麟太郎率いる少数精鋭は、日夜グルーヴモードを狙い情報を抜き取ろうとする二流ハッカー集団を一網打尽にしている。


「こんな腕でハッキングすんじゃねぇーヒック。出直してこいやボケヒックぃ」


「リーダー、ちょっと気になるサイトがありますが」


「ヒック……あん?隠蔽された桐生財閥の闇だ?」


草壁の部下が見つけたサイトは今まで潰してきたページと一味違い、パスワードを暴くのに苦戦する。


「前田刑事ほどではありませんが……この対応力、かなりデキますよ。もしかしたらリーダーに匹敵」


「てめぇ、ヒック、それじゃあまるでオレサマが前田よりもコイツよりも下みてぇな言い方じゃねぇかーァァァァ、ウギギギィァァ!」


草壁はプライドに砂をかける部下のシャツの襟を引っ張り、至近距離まで顔を寄せ怒鳴り散らす。


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