高校四年生(ラジオドラマ化決定!)



「ジャーナリスト……」

「芸能から政治まで多種多様だが、今はその桐生財閥関係を調べまくっている」


「へえ、そうですか」としか普通返せれない。


男は質問返しと言うかのように立て続けに俺へ質問する。


「君は中野北高校の生徒だろ、まだテスト期間じゃないはず。こんな時間にフラついてるのはサボりか?」


鋭い観察眼を持つ記者じゃなくても、制服を着て午前中コンビニに居れば違和感がある。今退学してきたとは流石に判らないだろう。


だからといって初対面の男に正直に話す義理も必要はない、サボりにしておいて切り抜けようとした。


「まあ、そうです」


「まさか、退学とかしてないよな?」


不意をつかれた、男の口から出た『退学』という単語にピクッと反応してしまった。


「その反応、図星か」


カマをかけられた。


< 31 / 210 >

この作品をシェア

pagetop