高校四年生(ラジオドラマ化決定!)



「馬鹿にするんなら大概にしてくれ、暫くは人と関わりたくないんだ。そもそも俺が公園に来るの何で解ったんだよ」



「人と関わらなけりゃ人は生きていけねぇぞ。オレは近辺をくまなく取材してたからな、最近少年らしき人物が公園に入り浸っている情報を手に入れた。あと、コンビニで見せた君の表情は助けを求めてたからな」



「来なかったらどうするつもりだったんだよ」


「そん時はそん時さ。一つ教えておいてやる、警察とジャーナリストってのは粘り強い忍耐が仕事だ。オレに興味を持たせたんだ、諦めろ」


こいつの自信はどっから現れてくんだよ、どうしてそんなに、そんな風に人と接しようと出来るんだよ。


突き返した名刺を再び俺の手の平に乗せる。俺は渡された名刺に目を通した。


「せんざき……とおる」

「ああ、宜しくな相棒」

遷崎 徹(センザキ トオル)
職業ジャーナリスト――真実しか記事にしないポリシーがある。


この男ともう1人の人物との出逢いが俺の人生を色濃く変えていく。


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