高校四年生(ラジオドラマ化決定！)

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桐生美玲の姿が見えると男は小走りで近づいた。

美玲は毎回色々なジャーナリストと顔を合わせているので今回もそつなく交わそうとした。


男は、取材ではなく一通の手紙を渡して一言だけ耳元で囁き去っていく。

美玲は男が囁いた言葉に唖然とし立ち止まった。

｢明日、登校するフリして桐生家から逃げろ、手紙を読めば信じるはずだ｣


このやり取りは警備員の死角で行われたので２人以外知る者は居ない。


美玲は部屋に入ると、慎重に誰も居ない時を見計らい男から貰った手紙を読んだ。


内容に心が震え、声が漏れそうになったがどうにか押し殺した。



翌朝、桐生美玲は必要最低限な荷物だけ学生鞄に入れ、桐生家から姿をくらます。


さらに翌朝、桐生家の関係者は詐欺事件の重要参考人として連行された。


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