高校四年生(ラジオドラマ化決定!)



遷崎が中学時代、今でも連日取り上げられるイジメについて自分なりに調べ、作り上げた何十枚による記事は教師からの評価は高かった。


教師から評価が高いと同級生からの評価は綺麗に別れる、認める者がいても半分以上が遷崎に対して嫉妬を抱いた。


掲示板に飾られた遷崎の記事は翌日ビリビリに引き裂かれ、数枚残った表紙や記事は悪質な落書きをされていた。


遷崎は当時、イジメは悪であり未成年であろうと裁かれて当然の行いだと、イジメをする者はクズだとハッキリ切り捨てていた。


反感を買った。

『偽善者野郎』と。

『そんなにイジメが悪なら、お前が1人で世の中を綺麗にして来い』と。

『何様のつもりだ』と。

遷崎はイジメを受けた。イジメに触れたことが原因で。


評価していた教師は、いざとなれば自分の可愛さを優先し助けはしない。

それでも遷崎は屈することはなく、耐え続けた。

「何で、耐えれるんだよ。あんたおかしいよ、嘘に決まってる」


「ああ、自分でもおかしいと思う。負けず嫌いだからよ、辛くてもあの時は耐えれた、今なら無理かもな」


笑って自分がイジメられた過去を話す、本当に狂ってんじゃないかと、この時の俺は感じた。



< 66 / 210 >

この作品をシェア

pagetop