高校四年生(ラジオドラマ化決定！)

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中野北警察署サイバー犯罪対策室。


「先輩、今朝の新聞読みましたか？」


「まだだが、何かあったのか」


前田刑事は柿田刑事から渡された新聞に目を通し、目を細くする。


「あの御嬢様が見つかった？柿田、いつ何処で誰が保護したんだよ。俺らも手が空く度にネットから捜査していた、無事保護されたんなら報告があるだろ記事になる前に」

「実はこの記事内容、桐生善三が直接マスコミに流したみたいなんすよ。事件の無実記者会見開いてからは、マスコミから自分のことより御嬢様の行方ばかり問い質されて……」


「それで見つかってねぇのに見つかったフリしてんのか？そんなもん直ぐにバレるだろ」


「それが桐生美玲は酷く精神的に参ってるから暫く公での活動は休止宣言。彼女の動向を知る術が無くなったみたいです」

「名ばかりの父親か」


前田刑事が新聞の端をくしゃりと握りしめ、溜め息を吐くと同時にドアをノックし、他の刑事数人が対策室に入ってきた。

「失礼する。前田、柿田両刑事に桐生善三氏から依頼を言付かってきた」

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