短編集
非常識
[今現在地球温暖化についての問題が大きく取り上げられています…]
「んー…」
「璃真、どうかした?」
璃真はソファーに膝を抱えて真剣にTVを見ながら考えていた。
「いやー、温暖化ストップ出来ないかなぁと思って」
眉間にしわをよせて真剣に考えこんでいた。
そんな所さえ愛おしいと思ってしまう。
そこまで自分はこの少女璃真に溺れているのだ。
「そんな事璃真が考える必要なんてないよ」
「でもこのままじゃ地球が……そうだっ!」
璃真が勢いよくソファーから立ち上がった。
何か良いことを思いついたと言わんばかりの顔をしている。
「何か思いついた?」と悠希が尋ねると、璃真は「うんっ」と目をキラキラと輝かせ、満面の笑みで答えを返した。
そんな璃真が愛おしくて悠希は自分の腕の中に閉じ込めた。
「あのね、酸素が減って二酸化炭素が増えてるんだよね?だったら、みんな酸素ボンベ付ければ解決でしょ♪」
……へ?
「あ、あのさ、今何て言った?」
「だから、酸素ボンベ付ければ解決って事」
………。
…何を言っているんだ?
最初は自分の耳を疑ったが、やはり聞き間違いではなかったようだ。
「…あのね、そんな簡単に温暖化が解決するわけないでしょ?」
「えっ!なんで?!」
どうやら本気で思い込んでいたらしい
「結構名案だと思ったのになぁー…」
「だからそんな事璃真が心配しなくていいの」
「んー!」
その後も真剣に考えている璃真。
だからそんな事考えなくていいのに、
それぐらいだったら、俺の事考えてよ…
まぁ、
そのうち俺でいっぱいにしてあげるから、
覚悟しといてね?………なーんてね☆
(ねぇ、太陽の光で料理とかは?!)
(君は食中毒で倒れたいの?)
(ぅ…、じゃ、じゃぁ日向ぼっことか!)
(それ普通じゃんw)
(ぁ……)