LOST MUSIC〜消えない残像〜
「じゃあ、そいつにギターとボーカルやらせりゃちょうどいいじゃねーか。」
俺は考えもしないで、かわいた笑い声と共に軽く口にした。
もう俺にとっては、今のStellarなんてどうなろうがかまわない。
そうして俺は千秋から顔をそらすと、何を見るわけでもなく遠くを見つめた。
「他人事のように言ってんじゃないわよ!ギター志望らしいからあんたが面倒見なさい!」
「冗談じゃない」
……もうギターに触るなんて御免だ。
「あんたが決めることじゃないの。今日からなんだから、急いで」
どこまで自分勝手なんだよ?
俺は首根っ子をつかまれて、またも無理矢理連れていかれた。