LOST MUSIC〜消えない残像〜
でも、これが一番俺等らしかった。
隣に星羅がいるだけで安心する。
一緒に星を見上げて、一緒に同じ風を感じて――。
俺は、星羅と過ごせるだけで幸せだった。
ちゃんと“好きだ”って言えなかったけど、何より星羅が大切だったことにかわりはない――。
だけど、今は後悔してる。
いや、後悔してもしきれない。
まさか、こんなことになるなんて思いもしなかった。
情けない自分を呪うしかない――。
暫らく落ち着いていたから油断してたんだ。
星羅の心臓の病気が、急変した……。