LOST MUSIC〜消えない残像〜
星に捧ぐこのメロディ
――学祭当日。
雲一つない晴れ渡った青空。
賑わいをみせる学校。
懐かしい野外ステージ。
広がる客席。
俺等の再スタートのライブがもうすぐ幕を開ける。
星羅は見ているだろうか――。
情けないけど、指先が震えてる。
朝出てくるときなんか、おふくろに喝入れられた。
「サボってたからってみっともない演奏するんじゃないよ」って笑いながら思い切り背中叩かれた。
まったくおふくろときたら、力の加減を知らないんだから。
それ以前に、星羅に中途半端なもの聞かせられるわけないだろ。
最高のものを見せるんだ。