LOST MUSIC〜消えない残像〜
星羅を亡くしてからの俺は本当に情けない奴だった。
今だってかっこよくなんかない。
でも、少しは変われたと思う――。
「だけど、そんな俺に光をくれました」
後ろを振り返って瞳にうつしたのは、雅臣と千秋と智也。
「昔からのダチと」
微笑む錫代。
「新たな出会い」
俺はマイクを握り直して真っ直ぐ前を見る。
「そして、彼女が残した最期の言葉でした――」
沢山の人に支えられてるんだ、俺は。
だから、今ここに立てている。
この輝くステージの上に、俺として、立てているんだ。