LOST MUSIC〜消えない残像〜
――俺を見るな……。
まるで、星羅に見られているみたいだった、今のどうしようもない俺を……。
呼吸することさえままならず、俺は席を立つ。
「もう俺はStellarじゃないから」
少女と目を合わさないようにしながら、息苦しい空間を飛び出した。
もう俺の前に現れるな――。
あれは星羅じゃない……。
何度も心の中で呟いた。
さっきの記憶を塗り潰して、跡形もなく消すように――。
あの瞳に映ることは、俺には苦し過ぎる……。
俺は下を向いたまま行き先もわからず足を動かし続けていた。
すると力強く肩を掴まれた。