LOST MUSIC〜消えない残像〜
カケラを求めて
――授業という束縛から一時的に解放される昼休み。
馬鹿騒ぎして思い切り羽を伸ばす者もいれば、愛想笑いしてグループという存在にしがみついてる者もいる。
あの日から目に入ってくるのは、そんなくだらないものばかり。
人生なんてつまらないものにみえて、その度生きることがなんなのか分からなくなる……。
俺はさっさと飯を済ますと、くだらない空間を抜け出した。
ずっとあの中にいたら、星羅の存在も記憶も同じ色に染まってしまいそうだったから――。
そして、俺は安息の場所へと歩を進める道すがら、雅臣の姿を目にした。