RPG学園♪
「お前ら、二人だけの世界を作ってんなよ!!」

知也が言う。

「良いだろ、別に。」


「良くねぇ…って、ああああ!!

最後にとってた線香花火が!!


この野郎!!」

知也が嘆く。

「知也、お前に言っておかなきゃいけないことがある。」

史郎が神妙な顔で言う。

「な…何だよ?」


「今、最後の一本が…最後まで燃えて、火が消えた。」


史郎が燃え終わった線香花火を見せる。


「ガッデーム!!」

知也が地面に膝をついた。


「知也先輩、まだ他のありますよ。


ほら、これ、二人で持つタイプですよ?」


「真琴!!

なんて可愛い奴なんだ!!」





こうして、騒がしい夏の一夜は静まり、


数日後、彼らの夏休みは終わりを告げた。
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