RPG学園♪
それから時が経ち、

ついに、明日、異世界へ行く日がきた。



ドゴッ、

「がはっ!?」

幸大が吹き飛ぶ。

「『摩天楼・六分咲き』」


ズザァッ、

「受けとめるのが精一杯のようだな。


『摩天楼・花見酒』」

「くそっ!!

『陰陽太極破』」


フッ、

「な!?」

幸大の攻撃が摩天楼の攻撃に掻き消され、

摩天楼の攻撃が幸大を仕留めた。


ドサッ、

「う…あ…」

「貴様は最後の最後まで勝てなかったな。」

「…くっ…」

「本番では迷うな。惑うな。違(たが)うな。」

「どういう…意味だ?」


「お前の目的は俺に勝つことじゃない。

そうだろ?」

「…。

そう…だったな。」

「今日は全員、もう休め。

明日は俺はゲートまでしかいけない。


じゃあ、解散だ。」


「なぁ…あんた、何者なんだ?」

「質問は、俺に勝ったら答えてやるよ、って言っただろ?」


「ケチな野郎だ。

もっと他人への優しさと愛情を持てよ。」


「悪いな。

俺は自分の女たちにしか優しさも愛情も示さない。」

「女たち?


…ああ、そうか。

あんたはハーレムの先輩だったっけ。」

「揺るぎない思いってのは誰かが与えてくれるモノなんだ。

覚えておけ。」


「はぁ?」

「質問は、俺に勝ったら、だ。

じゃあな。」

摩天楼は立ち去った。
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