RPG学園♪
『瞬間移動か。

しかし、光の道とは…

この刀でも斬れないとはな…』


「その刀…

何か特別なんですか?」

真琴が訊く。

『特別という訳ではない。

ただ、生まれて初めて手にしてから数百年、

ずっと使ってきた。

ただそれだけだ。』

「数百年?

刀なんて数人斬れば人間の脂で斬れなくなるだろ?」

知也が言う。

『人間の脂は愚か、血すら付いていない。』

「何?」

『お前は言っただろ?

血が流れるよりも速く、

私はそれどころか人間の脂が付くよりも速く刀を抜ける。』

「…居合い。

高速の抜刀術。」

『高速。

それは人間の限界。

私は神速。

魔族であり、神の域に達している。』

「魔族?

あんたが?」

知也が驚く。


『そうは見えないか?

人間に見えるか?』

「ああ。」

『人とは…

愚かな者だ。』

「愚か?」

『私は昔…武士だった。

私は人間が嫌いだった。


私がこいつらと同じ存在なのが嫌だった。



私は子供の頃から下級武士の家でさらに三男坊だったからな。

親や親戚は私を邪魔者扱いし、周囲の武士の嫡男や実の兄も私を…』
< 151 / 204 >

この作品をシェア

pagetop