RPG学園♪
「ここは?」

奏が言う。

「ただの部屋みたいね。」



『思ったより遅かったのう。』

一人の老人が現れた。

「あんたは?」

『ワシは魔族の一人じゃ。』


「そこ、通してくんないかな。」

奏が言う。

『それはできんな。』

「奏さん、どっち道私たちの仕事は魔族の討伐。

通行の許可をもらう必要はないわよ。」


『そうか。

なら、仕方ない。

おいで。』


『ハイ』


「な!?

何だ、そりゃ?」

奏が驚いた。


『キメラじゃよ。

蛸の足

ゴリラの胴体、

熊の手

サソリの尻尾

ヤマアラシの毛

そして、人間の女性の顔


素晴らしいキメラだろう?』


「芸術のカケラもない…

言うなれば、下手物ね。」

『若い者にはわからんだろう。


殺せ。』


『ワカリマシタ』


ドゴンッ、

「うわっ!?

蛸の足ってあんなに破壊力あんのかよ!!」

「奏さん、姿だけで特徴を判断しない方が良いわ。


相手は正体不明の化け物よ。」


「ああ。


ハァッ!!」


ドゴンッ、


奏は一気に間合いを詰め、胴体に拳を撃ち込む。

「まじ!?

びくともしないなんて…!?」
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