RPG学園♪
奏たちは大きな扉の前に立つ。


「なんかいかにも…って感じの扉ね。」

柚葉が言う。

「早くした方がいい。

城に魔力が充満してきてる。」

沙耶が言う。

「開けるからな?」

奏が扉に触れた瞬間。


ギィッ、

「うわっ!?」

ドサッ、

扉が独りでに開き奏が転んだ。

『来たか。』

「ひゃうっ!?

何ですか、その姿!?」

水瀬が驚く。


「兄様の姿をしてるけど騙されないわよ?

それだけ剥き出しの殺気を向けるなんて。」


『良い手段だと思ったんだがな。

ところで、なぜ部屋に入らないんだね?』

奏たちは扉の場所から動かない。

転んだ奏も飛び起きて部屋の外に出た。

『ん?

ああ、入らないのではなく、入れないのか。』


「私でも解ります。

体が入ったらダメだってわかってます。」

真琴が言う。

『そうか。


だが、これが欲しいんじゃないのか?』

魂の結晶を両手に持っていた。


「!?」

奏が踏み出そうとした。

ガッ、

沙耶が足を払って止めた。

「何すんだよ!!」

「迂闊。」

「でも!!

やっと見つけた!!

すぐそこなんだ!!

あいつを殺せば…」

「そんなことしたら敵の思う壺ですよ?」

結衣が言う。
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