RPG学園♪
「待てよ。」

奏が言う。

「ん？」

「何か、苛立ってないか？」


「…かもな。

さっきはいつも以上に腹が立ったんだ。

奏を悪く言われたから…」

「…私は嬉しかったけどよ。


でも、聴きたいんだ。


幸大はハーレムとか言うけど、私と…他の…柚葉たちと。

誰が一番好きなんだ？」


奏は微かに震えていた。


震えを必死に抑えても抑えきれず微かに震えているのだ。


スウッ、


幸大は息を吸う。

そして、

「奏！

俺はお前のことが大好きだ！

好きで好きで、どうしたら良いかわかんないくらいにな！


だけど…だけど、他の柚葉も水瀬も沙耶も、

同じくらい、奏と同じくらい大好きなんだよ！


でも、俺は選べない！

選びたくない！

自分の意思を曲げたら俺は俺じゃなくなる！

お前らを好きになった俺がいなくなる！


お前らを好きになった俺がいなくなるくらいなら死んだ方がマシだ！


だから、俺は例え周りから最低だとか言われようと、お前らを選ばない！


例え周りから、お前らから、

最低と呼ばれようと俺はお前らが大好きなのは事実なんだ！


…はぁ、はぁ、

だから…その…悪い。


上手く言えねぇや。」
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