RPG学園♪
「史郎の知り合いって?」


「俺の彼女の実家だ。」


「えぇーっ!?

初耳だよ!

ってか俺は?」


「俺達はタダだが、知也も金を出せば客として…」

「んな馬鹿な!?」


「なんてな。

俺は友情を大事にする男だ。


お前の分もタダさ。」


「え?」

「ギブアンドテイクなんじゃ…」

「知也、俺も友情を大事にする男だぜ?」

幸大が宿題をやりながら言う。


「まさか…」

「そう。

あの宿題にはお前の分も入っている。

が、知也にやらせたら俺の宿題は間違いだらけになっちまうからな。


幸大たちにやらせたんだ。」


「すごく失礼だな!!


ってか、幸大、それじゃ俺は何をすれば…」

「知也。

俺達は駅前の新しくできたパン屋のパンが食べたい。


お前の奢りでな。」


「奢りならまだしも、学園を一時的に抜け出すというリスキーなことをさせるとはな。

だが、任せろ!」



教室を走って出ていく。


「兄様、私の分は終わったわ。

何か手伝おうかしら?」


「沙耶を手伝ってやれ。

こっちもこれが最後だ。」


「私のも手伝ってくれよ…」

奏が言う。


「順番的には沙耶からね。」


「奏さんのは私が手伝いますよ。

私ももう少しで終わりますから。」
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