RPG学園♪
『旅館で彼女たちが楽しそうに話してたのよ…

おそらく貴方のことね。』


「それとさらう理由に関連性は?」

『この子たちに現実をわからせてあげようと思ったの。』

「現実?」

『私は死ぬ前、冬に彼とこの湖に来たの。

彼は命にかけても私を守るって約束してくれたの。

その時は嬉しかったわ。


でも、私は氷の張っていたこの湖に足を滑らせたの。

氷が薄くてね。


私は湖に落ちた。

寒いし、氷はあるし、

もがきながら私は彼に手を伸ばした。

でも彼は自分が逆に引きずられるのが怖くて私の手をとらずに、近くの木にしがみついていたの。


私が最後に聞いたのは「死にたくない」という彼の言葉。

彼はそれから一度もここに来てないわ。』


「だから、そいつらもお前と同じ目に合わせるってか?」

『ええ。


貴方たちはもう動けるわ。

金縛りは解いたから。』

「ホントだ!」

奏が動いた瞬間。


バキッ、

ボチャンッ、


「きゃああ!」

『水温は私が死んだ時と同じよ。

貴女たちは自分の愛した人に見殺しにされ…』

バキッ、

ボチャンッ、


「くっそ!

邪魔だ!」


バキッ、

幸大は氷を壊しながら4人の落ちた場所に近づく。

『何で!?

貴方も死ぬわよ!?

4人も同時になんて助からない!!』
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