RPG学園♪
「私があの日、一人でいたから。

いつもの子達が私をいじめようとしたのよね。」

「確か、靴を奪われたんだよな。」


「そこに兄様が現れて。

ヒーローみたいだったわ。」

「まぁ、あの時はちょっとやり過ぎたかな。」

「まさか、式神を使ったり、地面から攻撃が出たり…

ビックリしたわ。

いじめっ子は私の靴を持って逃げちゃったから、」

「俺がおんぶしたんだよな。


そしたら、いきなり泣き出してな。


そして、柚葉は」

「『奏ちゃんはお兄ちゃんがいて良いな』でしょ?」


「ああ。

だから『じゃあ俺がなってあげるよ。』」

「『でも本当のお兄ちゃんとは結婚できないんだよ?』」

「『本当のお兄ちゃんにはさすがになれないよ。』」


「『じゃあ何て呼んだら良いの?』」

「『お兄さんとかは?』」

「『本当のお兄さんじゃないよ?』」

「『じゃあ、兄貴?』」

「『何か私が生意気みたい。』」

「『奏ちゃんのことを生意気って言ってるみたいだよ?』」

「『とにかくやなの!』」

「『わかったから背中で暴れると落ちるよ。

じゃあ、お兄様(おにいさま)は?』」

「『何かお嬢様みたいだけど、何か嫌だな。』」

「『じゃあ、兄貴とお兄様の間をとって兄様(あにさま)。』」

「『良いかも。

今から、幸ちゃんのことを兄様って呼ぶね。』」
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