RPG学園♪
シュルッ、

幸大が包帯をほどく。


「僕が持ちます。」

「風に飛ばされないようにしっかり持てよ?」

「はい。」

幸大は包帯を柚葉に渡す。


「何なの、そのマーク。


タトゥー?

おしゃれのつもり?」


幸大は無視をする。


『皆さん静粛に。


両者、準備は良いですか?』


「こっちはオッケーだけど?」

敵が言う。


「ああ、最後に。」

幸大がポケットから財布を取り出す。


「史郎、これ、俺の賭け金。

全額、俺に賭けとけ。」


幸大が財布を史郎に投げた。


「毎度あり。」

史郎が答える。




『両者、勝負。


始め!』


声が響く。


「行くわよ!」


「俺達に勝とうなんて100年早いんだよ!」


武闘家と戦士が攻撃を仕掛けた。

「そっちのチームには治癒を使える僧侶がいたな?」

幸大が訊く。


「だからどうした!

死ね!」

戦士が剣を振り上げる。


スッ、

幸大が刀身のない刀を戦士に向ける。


「五行。


『金』」


ドシュッ、


「ば、馬鹿…な!?」

刀身のなかった刀に普通に刀の刀身があった。

それは戦士の腹を貫いていた。


「降参すれば、助かるが、続けるなら、刀を横に引く。」


「こ、

ガフッ、

降参、だ。」


「呆気ないな。


観客の僧侶学科の誰か。

治してやれ。」


フッ、

刀身が無くなり、戦士は地面に崩れた。


すぐに僧侶学科の生徒が駆け寄った。
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