RPG学園♪
「まずは魔法使いからだ。」

史郎はゆっくり歩きながら近づいていく。

「俺に勝てるかな?」

ゴウッ、

史郎の真上から氷塊が落ちてくる。

ガシャンッ、

「残念だったな。」

史郎はギリギリ当たらない位置に移動していた。


「何?

マグレだ!」

「それはどうかな?

ま、飛び道具をくれるとはな。」

史郎は氷塊の欠片を拾う。


ブンッ、

投げる。

ガンッ、

「イタッ!

よくも!!」

ガンッ、

「喋ってると舌噛むぞ?」


「くそが!

見よ、グラビドンフィールド!」

「…何かしたのか?」

「貴様には見えないだろうが、俺を中心にドーム状の空間ができている。

このフィールドは重力が30倍。

つまり、貴様は俺には近づけない!」


「お前は馬鹿だな。」

「何だと?」

「そもそも、動いて、俺をフィールドの中に入れたらお前の勝ちだろ?」

「いや、俺はフィールド展開中は動けない。」


「大バカだな。」

「あ?」


史郎は氷塊の欠片をいくつも手にとる。


そして、

ふわっ。

上に軽く氷塊を複数投げる。


「ま、まさか!?」

グンッ、

氷塊はフィールドに入った。

ガンッ、

氷塊の1つが魔法使いの頭を打った。


「30倍なら、小さい粒でも十分だろ。」
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