Don't a hero
「おーい!賢吾〜!!何やってんだぁ?」
賢吾がまたも突進してきた。
「いってーな!!」
俺は雅樹の腹に愛のパンチをくらわした。
「がっ!殴るなよ〜!いってぇ…。」
「お前、少しは学習しろ!今度やったら顔面にとばしてやる。」
「わ…わかりました。ってかさぁ!」
『切り替えはやぁ!』
俺は呆れた顔をしながら、子供みたいにはしゃぐ雅樹の話を聞いてやってる。
「あのさあのさ!さっきっからなんの紙みてんの〜?もしかして!ラブレターとか!?」
雅樹のテンションが急上昇する。
「ちげーよ。知り合いの人の番号。」
「なんだよ〜。あっ!そーいやぁ、今日の放課後、部活見学いこーぜ!もう高校生活2ヶ月もたったのに、部活きまってねーじゃん?行こーぜー!!」
俺はあくびをしながら
「パス。今日は用事ある。しかも俺部活はいんねーし。んじゃ。」
俺はカバンをもち、下駄箱に向かう。
「えっ!賢吾〜!どこいくんだぁ〜!?」
雅樹に返事をすることなく、俺は学校を出る。そして、彼に電話をかける。
プルルルル〜
プルルル〜 ガチャ…
「もしもし。」
「すみません、賢吾です。今から会えますか?」
「ああ!賢吾くん!今から?じゃあ、昨日のファミレスで待ち合わせね!」
隆さんとの電話が切れたところで、俺は昨日のファミレスに直行した。