Don't a hero
「君に……
組織の一員になってほしい。」
「えっ…。」
さっきまで笑っていた彼の顔とはまるで別人のような顔つきになった。
そして彼は続けて言う。
「まぁ、いきなりだから困るのも無理はないと思うけど、是非、君に力になってほしい。もちろん、やりたくなかったら素直にいってくれ。」
彼はまた微笑んだ。
俺は完全に迷っていた。
「あの…。それって、かなり危険なんですよね?ってゆうか、主にどんなことをやるんですか?」
俺が訪ねると、彼はまた困った顔をして、
「もちろん、それなりに危険だ。あと、どのようなことをするかは、残念ながら教えることはできない」
「それはなぜですか?」
「このことは極秘事項だ。もし君が協力してくれなかったら、こちらの情報が全て漏れてしまう。そうなると、厄介だから。」
俺は考えた…。
俺と彼の間には、重い空気が流れている…。
俺が黙っていると、彼が訪ねてきた。
「賢吾くんさぁ…。毎日毎日、退屈な日常の繰り返しで、つまらなくない?もっと刺激的で面白いこと、したくない?はっきり言って、これは今の退屈な日常を変えるチャンスだ。これを逃すと君は何も変われない。今が変わる時だ。」
見事なことに、彼の言葉は俺の胸を打った。