Don't a hero
親友
次の日、俺はいつもどうり学校に登校した。
この日は何かが不自然だった。
しかし、変わった所は一切ない。
いつも見る家…
いつも見る木…
いつも見る公園…
なんだか凄く新鮮だ…。
俺は最初に隆さんと会った次の日のことを思い出した…。
『そういえば、あのときも全てが新鮮にみえたなぁ…。』
しかし、俺にはその新鮮さがいいものか悪いものか分からなかった。
「けーんーごー!!」
名前をばかでかい声で呼ばれ、俺は振り返った。
50メートルほど離れた場所から、あり得ないくらいの速さでこちらに走ってくる。
「賢吾!一緒に行こーぜ!!」
雅樹は、はぁはぁと息を乱しながら俺のもとに来た。
「お前…。わざわざ走らなくてもいいだろ…。」
俺が歩きながら横目で言うと、雅樹は「ははっ」と笑った。
「そーいやぁ賢吾。」
「ん?なんだ?」