Don't a hero
「あいよ〜!」
ラーメン屋のおっちゃんは麺を水切りしながらノリよく返事をした。
「まだかなぁ〜。」
雅樹はニコニコしながら言う。
「まだ注文してから1分も経ってねぇじゃんか。」
俺は水を飲みながら横目で言った。
しばらくすると、ラーメンができた。
美味しそうな匂いを周りに広げ、俺達の前に置かれた。
「うおー!うまそ〜!!んじゃ、早速、いただきまーす!」
雅樹は箸を割り、手を合わせると勢いよくラーメンに食いついた。
「いただきます。」
俺も手を合わせ、ラーメンを食べはじめる。
「なぁ、賢吾…。」
雅樹は食べる手を止め、口にふくんだラーメンをモゴモゴ食べながら言う。
「なんだ?」
俺はラーメンを口に運びながら返事をする。
「あ…あのさ…。」